落語に三題噺というのがあります。お客さんから三つの言葉をもらい、はなし家がその三つを含んだ落とし話を即興で作り上げる。大名人の三遊亭円朝は「酔漢」「財布」「芝浜」の三つから、名作『芝浜』を作りました。また「卵酒・鉄砲・毒消しの護符」から『鰍沢』を作ったといいます(こちらは河竹黙阿弥の作との説もあります)。
これにヒントを得て、ぼくは漢字一字を編集者に示してもらい、そこから発想を広げていく、という作業をやってみました。うまくいったのもありますし、初めは元気だったけれど途中で萎れてしまったものもあります。もし良かったら、本郷流「歴史漫談」、聞きにおいで下さい。さて、出来やいかに?