第一回の「新藤螺旋α」は、「縦横比2:3の長方形」を表す「無限曲線」を創作するのが目的でした。「新藤螺旋α」は、北斎の「神奈川沖浪裏」を表現するために創作したので、「縦横比2:3の長方形」に内接する無限曲線になっています。数学的には、今回の「新藤曲線β」の方が「一般化」が可能な発展性があります。しかし、そこまで触れると、時間が足りないので、今回は、その基礎的な段階を説明します。「新藤曲線β」の「長さ」そのものに、「縦横比2:3」だけでなく、「縦横比5:8」も「内包」されていることが証明できます。よく使われる「内包」という言葉は、曖昧さが残るので、もう少し意味を付与してみたいと思います。
浮世絵の紙は、「大判」と呼ばれ、「大奉書全紙大の半分」のサイズです。手漉きの和紙でなので多少の誤差はありますが、現代のB4判より少し大きく、縦横比は2:3です。「縦横比2:3の長方形」(大判矩形)の中に浮世絵を描くという設定ですが、まずは、曲線を描いてみた。数学では、「折れ線」でも、「曲線」という。
描いた曲線は、絵の輪郭線と考え、紙の外側の空間に絵は描けないと考える。このとき、長方形枠内に描いた線は、境界線である長方形の縦横比に影響を受けるのか、それとも自由に描けるのか、という捉えどころのない命題を設定したい。
大判矩形の左下の頂点をスタートして、横、縦の半分、左へ折り返して横の半分、上へ縦の四分の一、右へ折り返して横の四分の一、という具合に、上へ上へと限りなく伸びてゆく曲線(新藤曲線β)を考えた。まずは、この無限曲線の長さを求めてみよう。
【キャンセルポリシー】
キャンセル料は受講申し込み完了後から発生しますので、ご注意ください。必ず、受講お申し込み前に東京理科大学オープンカレッジ受講規約<https://web.my-class.jp/manabi-tus/asp-webapp/jsp/web/tus/base/kiyaku.jsp>でご確認ください。 |