実は、『源氏物語』には、一人として、同類の女性は登場しません。『源氏物語』の女性達には、様々な個性が託されており、作者紫式部は、千差万別する、いろいろなタイプの女性達を物語に登場させながら、女性の生き方を、読者に考えさせているようです。だからこそ『源氏物語』は、永遠の古典として、そして今は世界文学として、注目されています。
物語に登場する女性達の中で、作者が最も推奨する女性は、玉鬘の君だろうと私は思います。玉鬘の君は、光源氏の最愛の妻・紫の上以上に、賢明な女性だからです。では、玉鬘の君は、どのように描かれているのでしょうか?6月7月は胡蝶の巻、8月〜10月は蛍の巻を、プリントで読みながら、玉鬘の世界の人になりましょう。持ち物は、筆記用具のみ