【講師】
ウェッセルズ・デヴィッド 上智大学総合グローバル学部総合グローバル学科教授
専攻分野/政治学、国際関係論、グローバル・スタディーズ
著 作/"Religions in a globalizing world," in Routledge Handbook of Religion and Politics (2nd ed.、2016)
2001年9月11日の同時多発テロ以来、国際関係において宗教と政治というテーマが注目されている。宗教と政治は人類の歴史の中で見える形、また見えない形で深いつながりがある。古代文明の発生から、帝国の興隆と滅亡(興亡)、近代の国際体制の誕生、および寛容・人権の発展まで、宗教は政治の中心的な役割を担ってきた。「政教分離」がよく掲げられるが、実際にどのような宗教・政治間の和解が行われるか興味深い謎に見える。社会・政治の力量として、宗教は国造り、選挙行動、紛争解決などで不可欠なものである。最近のバチカン外交も含め、古今の事例の中で宗教と政治の接点と分離を考える。