【2024年度春学期】
上智大学では、「キリスト教人間学」という固有の人間学が開講されています。これは、キリスト教的な「かかわりの存在」としての人間理解を涵養することをねらいとする全学共通の必修科目です。「かかわりの存在」としての人間理解とは、人間存在を「自己」、「他者」、「自然」、「超越」という4つの関係性に貫かれたものと捉え、これらの調和を願うものです。
本講座では、このような上智固有の人間学的な考え方を参照しつつ、現実の社会的次元で、新しい価値、新しい発想で、地域循環共生圏を視野に入れたローカルベンチャー事業や困難を抱えた人々の居場所づくりに取り組んでおられる方々の実践事例に学びます。
これらを通して、私たち自身が、人間として生きる意味、学ぶことや働くことの意味や価値、自分自身の持続可能性やレジリエンスをご一緒に考える機会にしたいと思います。
<開講のねらい>
上智の教育精神「かかわりの存在」としての人間観を参考にしつつ、新しい発想でインクルーシブな地域づくりに取り組む方々に学びます。そこから改めて、生きること、学ぶこと、働くことを考える機会になることを願っています。
<関連キーワード>
「ソーシャルインクルージョン」、「インクルーシブな社会」、「ローカルベンチャー事業」、「地域循環共生圏(ローカルSDGs)」、「持続可能性」、「人間学」、「キリスト教人間学」、「かかわりの存在」、「インテグラルエコロジー」、「レジリエンス」、「持続可能な地域の担い手づくり」、「シチズンシップ教育」
<ディスカッションの頻度・割合等>
ディスカッション 頻度 :2回に1回程度
ディスカッション 割合 :三分の一(30分)程度
個人発表 :なし
チーム発表 :なし
ロールプレイング :なし
テーマに関する事前知識や部署経験の有無 :なくてもよい
予定講師陣
■吉川 まみ(上智大学基盤教育センター教授) 第1回、第6回担当予定
■杉山 大輔(株式会社ILI 代表取締役社長 /『私の哲学』 編集長) 第2回担当予定
■山内 幸治(NPO法人 ETIC.理事・事業統括ディレクター) 第3回、第5回担当予定
■佐藤 カズー(TBWA博報堂 チーフサステナビリティオフィサー) 第4回担当予定
*テキスト
★教皇フランシスコ著, 『回勅ラウダート・シ ともに暮らす家を大切に』(2016)日本語訳PDF版 (以下より日本語版フリーダウンロード可)
(バチカン公式サイトhttps://www.vatican.va/content/francesco/en/encyclicals.index.html
★ケリ・スミス著,吉濱ツトム訳,『レック・ディス・ジャーナル(カラー版)』,ヴォイス,2023