【コーディネーター・講師】
澤田 肇 上智大学文学部フランス文学科教授
専攻分野/フランス文学、舞台芸術論
著作/フランス・オペラの魅惑 舞台芸術論のための覚え書き
1952年、北海道に生まれる。上智大学卒業、パリ第3新ソルボンヌ大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、上智大学文学部教授。
【講師】
岡田 安樹浩
1985年生まれ 慶應義塾大学大学院博士課程修了
ワーグナー《ニーベルングの指環》に関する研究で博士号取得 専門は音楽学
2013年、日本ワーグナー協会賞受賞。現在、国立音楽大学ほか講師
専攻/音楽学
著作/「なぜベートーヴェンか――音と思想が交叉する音楽家」、『ニュクス3』、堀之内出版、2016年
澤田肇コーディネーターが今問われるべき舞台芸術の作品について気鋭の音楽学者に語ってもらうシリーズの第一弾。
リヒャルト・ワーグナーの楽劇《ニュルンベルクのマイスタージンガー》は、1868年6月にミュンヘンで初演されて以後、瞬く間にドイツ中の歌劇場で人気演目となり、150年を経た今日では世界中の歌劇場で親しまれています。この講義では、《マイスタージンガー》にさまざまな角度からアプローチしながら、鑑賞を通してワーグナーの楽劇の世界へと足を踏み入れてゆきます。
あら筋と台本(テクスト)の解説は勿論、音楽(スコア)の読解を通して、ワーグナーの作曲技法の真髄にふれながら、映像と音源で作品を鑑賞します。さらに、制作当時のドイツの社会状況とのかかわりを考察したり、ワーグナーの仕事現場(作曲過程)へ足を踏み入れたりしながら、《マイスタージンガー》の世界をご案内します。本作品は、今夏バイロイトでも上演されますので、鑑賞の予習にも最適です。