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講座詳細

アルツハイマー病治療薬研究の展望
認知症が治せる日はいつ来るだろうか。それはどんな治療だろうか
2018/12/16(日)
【開催回数】 全1回
【受講料】 3,000円
【講座番号】 18AWF06
【受付状況】
講座概要
   国内の認知症患者は450万人を超え、患者や家族のみならず社会にとっても大きな問題となっています。中でもアルツハイマー病は認知症の55%を占めますが、進行を一時的に止める薬はあっても根本的な治療薬はまだ作られていません。しかしながらこの20年間の研究でアルツハイマー病の発病メカニズムの理解は大きく進み、今後の10年で根本治療薬への道筋がつくと考えられています。本講座では、「ベータアミロイド説」と言われる多くの研究者がアルツハイマー病の理解と創薬の拠り所にしている学説を基本的なところから解説し、その理解に基づいた根治薬開発の研究がどういう状況にあるかについて説明します。ベータアミロイドとは、もともと神経細胞に存在し神経細胞を守る働きをしているアミロイド前駆体タンパク質が、何らかの理由で40-42個のアミノ酸がつながった断片として切り出されたものです。このベータアミロイドは不溶性の凝集体を作ります。この凝集体は、細胞内の流通を悪くしたり細胞内小器官にダメージを与えるなどにより、神経細胞の機能全体を低下させ、最終的には細胞の死に至ります。また、ベータアミロイドやその悪玉仲間であるリン酸化タウは元の細胞の外に出た後に、近くの神経細胞に入り込んでそこで新たな凝集体を作ります。これによりダメージを受けた領域がしだいに広がってアルツハイマー病が進行します。これが「ベータアミロイド説」のアウトラインです。この発病メカニズムのいろいろな箇所をターゲットとして創薬が試みられています。診断については、従来は不可能だと思われていたアルツハイマー病の原因蛋白質であるベータアミロイドの脳への蓄積を体を傷つけずに画像化する技術がほぼ実用化レベルまで来ています。ベータアミロイドの蓄積は健常人でも早ければ40歳過ぎにはじまりますが、そのタイミングで診断を受けて、20-30年後にアルツハイマー病が発症する可能性を予測することが可能になっています。ただし、そうした高額な画像検査や必要であれば数十年服用することになる根本治療薬を現在の医療経済の枠組みにどう取り込んでいくことができるかが近い将来の認知症治療における大きな課題になると考えられます。 【キャンセルポリシー】 区分B キャンセルポリシーは講座のお申し込み後、受講キャンセルの際に区分ごとにキャンセル料が異なります。 お申し込み前に東京理科大学オープンカレッジ受講規約<https://web.my-class.jp/manabi-tus/asp-webapp/jsp/web/tus/base/kiyaku.jsp>でご確認ください。 【パック料金】 パック料金を設定しています。 詳細は下記URLをご覧ください。 <https://web.my-class.jp/manabi-tus/asp-webapp/web/WWebKozaShosaiNyuryoku.do?kozaId=132860>
定員 50名
会場 セントラルプラザ2F
残席状況
備考
講座スケジュール
日 時 内容・講師
2018/12/16(日)
13:00〜14:30
講座概要を参照
講師紹介
中村 岳史
東京理科大学 研究推進機構 生命医科学研究所 教授/理学博士
受講のお申込み
料金区分 受講料
一般・大学生 3,000円


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