『源氏物語』は西暦1001年の疫病流行期に新婚間もない夫を喪った未亡人紫式部によって、その虚脱感の中に書かれたと言われています。疫病の最中に書き起こされ、病に脅かされながら書き継がれた作品である『源氏物語』は常に死を前提に置く物語となりました。喪失感の文学です。
死を媒介にした時、愛はどのように維持できるのか。身代わりを求めてしまう心理、満たされない思いなど、死と病と老いという暗い要素とせめぎ合うように生きることの意味、愛の究極が輝きだす瞬間を『源氏物語』の中から12回にわたって読んでいきます。そのことで、源氏物語という大長編のもっとも本質的な部分を理解することができるでしょう。
【クリック】日本古典への招待PR動画 ●講師:フェリス女学院大学名誉教授 三田村雅子 ●講義 第七回 「光源氏の老い」(第7回)「柏木密通と薫誕生」(第8回)「紫上の病と死をめぐって」(第9回)「八宮の遺言」(第10回)「宇治大君の病と父の遺言」(第11回)「浮舟の「死」と再生」(第12回)講義資料付(PDF)※本動画はストリーム配信です。【準備すること】パソコン、スマートフォン、タブレット端末いずれか1台
インターネット環境
(Wi-Fi利用の場合は、通信環境の良い場所で
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