< 講座概要 >
五・七・五・七・七の韻律からなる短歌(和歌)は、古代から今日に至るまで、日本の文化・文学の歴史を通して享受されてきた。それぞれの時代の人びとが前時代の作品を読んでは新たな作品を作り、新しい作品が生まれ続けている。
8世紀に成立した『万葉集』は、今から1200年以上も前のものだが、社会環境や人々の生活が大きく変わったにもかかわらず、現代の私たちの心にも響く作品が少なくない。
本授業では、古代から現代にいたる代表的な作品を鑑賞しながら、短歌(和歌)の文化を現代へとたどる。この短い詩形の魅力に心奪われたのは日本人ばかりではない。外国人研究者らの評価や、外国語訳も随時紹介し、受講生と共に作品理解を深めたい。
近代になって、短歌は広い範囲の人々に身近になった。現代では多くの新聞・雑誌に短歌の投稿欄があるし、電子媒体を通して短歌を楽しんでいる人も大勢いる。最近では、コロナ禍にSNS等で短歌を発信する人が増え「短歌ブーム」が訪れたと言われている。本講義では、この詩形の魅力を、講義と作品鑑賞を通して考える。
※9月23日、10月14日、11月4日は祝日開講です。
※12月26日は木曜日に開講します。
< 受講生へのメッセージ >
テキストとなるプリントは授業で配布します。
毎回、授業の終わりに理解確認の小課題を課す予定です。その結果を次の授業に反映することで、受講生の理解を深め、共に授業を作っていこうと思います。
授業の到達目標は次のとおりです。
1.日本の文学史上の短歌(和歌)について基本的な知識を得る。
2.古代から現代にいたる作品を通して、日本語の表現への理解を深める。
3.幅広く作品を鑑賞する力とそれを自分のことばで表現する力を鍛える。
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