< 講座概要 >
〈性は決まっているものなのか、決めるものなのか、決められるものなのか?〉
女性と男性を区別しない社会はないと言います。世界には約5,000もの言語があると推定されていますが、女性と男性を区別しない言語もまたないと考えられます。言語は社会の有り様を映し出す鏡だからです。
長く、生物学的にも、文化的にも、両性は異なる社会的役目を担い分業を営んできました。それは言語にも反映されています。一方で、言語を意識的に変えることで、社会に変革を迫ることも可能だという指摘もあります。
本講座では、「男女共同参画」「ダイバーシティ」「LGBTQ」といった現代的諸問題について、言語現象に垣間見られる女性と男性の姿を切り口として考えるとともに、「女性医師が診る患者は死亡率が低い」というアメリカでの指摘について、コミュニケーションスタイルの観点から論拠を探ってみたいと思います。
< 受講生へのメッセージ >
「男女共同参画」「ダイバーシティ」「LGBTQ」など、耳にしたことはあるけれども、その実態については「いまいちピンとこない」という方が多いと思います。本講座では、杏林大学での取り組みを事例として挙げつつ、性にまつわる現代的諸問題を「ことば」から切り込んでみたいと思います。
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