< 講座概要 >
近年心臓病による死亡率は増加し、悪性新生物に次ぐ2番目に多い死因です。そのうちの多くがいわゆる虚血性心疾患で、心臓の筋肉を栄養する冠動脈の内腔が狭くなることで心臓の筋肉への血流の供給が不足してしまう病気です。特に急性心筋梗塞を代表とする急性冠症候群は冠動脈内に血のかたまり(血栓)が関与するもので、一刻の猶予も許されない疾患です。この冠動脈の血流・血行を再建する治療として大きくわけてカテーテル治療とバイパス手術による治療が挙げられます。カテーテルによる治療は患者様への身体的な負担も少なく、本邦での血行再検術の大半を占めています。今回、この冠動脈に対するカテーテル治療を中心に、虚血性心疾患について分かりやすく説明いたします。
< 受講生へのメッセージ >
治療法が進歩しているにも関わらず急性心筋梗塞は約30%の死亡率と言われ、その患者様の多くは発症後1〜2時間以内で命を落としています。急性心筋梗塞を代表とする虚血性心疾患や脳梗塞は動脈硬化が関与する病気であり、つまりこれらの病気にならないようにするためには動脈硬化の進展を予防することが重要です。講座を聴講いただき、カテーテル治療を知るだけではなく、疾病予防に対する意識が高まればと思っております。
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