< 講座概要 >
動物の色は種別や個体の特徴を表す上で大切ですが、発色法には色素を用いる方法と構造を用いる方法があります。前者を色素色、後者を構造色といいます。動物の色素色としてはメラニンやカロチノイドがよく知られています。構造色で有名なのは、モンシロチョウの羽根の紫外線反射や南米のモルフォチョウの青く輝く羽根などですが、メカニズムが複雑で一般的にはあまりよく知られていません。インコやクジャクなどの羽根はさまざまな美しい色をしていますが、実はこれらも微細な構造に基づく構造色を使っているのです。鳥たちの羽根の構造について、顕微鏡写真などをもとに説明し、さまざまな美しい色を作り出すメカニズムについて解説します。
< 受講生へのメッセージ >
人間の技術はますます進歩し、何でもわかり何でもできるような気になりますが、自然界には不思議なことがいっぱいです。動物たちは、私たちの常識では考え付かないような技を駆使しながら淡々と生きている。生き物ってすごいなと思います。今回は、特に鳥の色をめぐる技のすごさについてご紹介します。
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