【コーディネーター・講師】
大橋 容一郎 上智大学文学部哲学科教授
専攻分野/ 西洋近現代哲学、近代日本哲学、認識論、カント・新カント学派の哲学
著作/ 岩波書店版『カント全集』他多数
【講師】
伊藤 真 弁護士
海渡 雄一 弁護士
井手 英策 慶応義塾大学経済学部教授
本田 由紀 東京大学大学院教育学研究科教授
望月衣塑子 東京新聞記者
山口 二郎 法政大学法学部教授
吉岡 忍 作家・日本ペンクラブ会長
戸松 義晴 浄土宗心光院住職、全日本仏教会理事
島薗 進 上智大学大学院教授 グリーフケア研究所所長
【ゲストスピーカー】
柳澤 協二 元内閣官房長官補・NPO国際地政学研究所理事長
トランプ大統領の就任以来、世界の各地での対立が深刻化していますが、東アジアにおいても、中国の海洋進出と北朝鮮による核兵器及びミサイルの開発のため、軍事的緊張はかつてない高まりを見せています。
国内においては、経済成長と財政再建を目指したアベノミクスが成果を挙げられず、行き詰まり、出口も見えない中で、国民の医療・介護・年金などは切り詰められ、待機児童問題を始め、奨学金や就活、非正規雇用、低賃金、長時間労働など働く世代の格差と貧困は、むしろ徐々に悪化しているようにさえ見えます。
政府与党は、これら深刻な国民の要求を場当たり的に取り上げようとはするものの、重点的、系統的に取り上げようとはせず、北朝鮮や中国の軍事的脅威や外国におけるテロを喧伝して、安全保障関連法制、共謀罪などを強引に制定し、憲法9 条改定を明言して、全体主義的な、戦争をする国づくりを目指しており、森友学園や加計学園の問題にみられるような政治姿勢、政治手法にも批判が高まっています。
対立を深める世界のなかで、日本が進むべき道はこのままでよいのか?深刻な諸問題について、私たちひとりひとりが、具体的な形で考えを問われ、決意を問われています。どうすれば人間の尊厳を回復し、人間らしく生きられる日本社会が実現できるのか?「今存在しているのとは別の在り方」はないのか? 各界の有識者にご意見を伺いつつ、受講者の皆さまと共に考える機会にしたいと思います。