【コーディネーター・講師】
佐藤 直子 上智大学文学部哲学科教授
上智大学中世思想研究所所長
専攻分野/中世思想、形而上学
著 作/企画・編著:上智大学中世思想研究所編『中世における制度と知』(知泉書館、2016年)、他。
上智大学中世思想研究所: http://imdthght-sophia.sakura.ne.jp
上智大学中世思想研究所: imdthght@sophia.ac.jp
【講師】
阿部 善彦 立教大学文学部キリスト教学科准教授
坂本 邦暢 東洋大学文学部哲学科助教
加藤 喜之 東京基督教大学神学部准教授
津崎 良典 筑波大学人文社会系准教授
梅田 孝太 上智大学文学部哲学科非常勤講師
日々の生活のなかで、ふと「神」なるものに思いを馳せることは多々ありましょう。合理性を追求しつつ、凄まじい勢いで世界が変化している昨今ではなおさらです。現代の思潮は西洋近代の延長線上にあります。社会の諸制度が「教会」から独立し、自己意識・理性が宗教心から自立していく流れが、ここで決定づけられます。しかしその最中に名を残した思想家たちは、様々な場・様々な仕方で「「神」についての語り」を紡ぎました。彼らの生きた時代、その「語り」は必ずしも理解され歓迎されたわけではありません。しかしそれは、今を生きる私たちにとって、人間の本来のあり方を衝撃的に指し示すものとなっています。
本講座では輪講形式で、中堅・若手の講師陣が、中世末期の思想状況、ドイツ神秘思想、ルネサンス・宗教改革期の思想家、モンテェーニュ、デカルト、スピノザ、さらには「神は死んだ」とまで語るニーチェの思索を辿りつつ、「「神」について語る者」である人間存在の本質に迫ります。哲学史の知識は受講の前提ではありません。