【2025年度秋学期】
身体をテーマ化することの現代的意義について、現代社会論の文脈で議論することから本講座はスタートします。現代社会やマスメディアを席巻する身体をめぐる様々な社会現象がどのような問題性を孕み、その結果どのような身体観を人々にもたらすのかを探ることでその特性を捉えます。社会的に築かれた現代的身体観こそが、その延長としての世界構築の枠組となり、それが科学技術優先主義や経済合理性によって牽引されて今日に至るのです。この文明化の過程では機械的合理性がもてはやされ、一方でないがしろにされてきたのは「身体知」「身体性」や「内なる身体(ソーマ)」への配慮です。多様な職業的背景をもった講師陣は、それぞれ固有の身体性やソマティックなワークを実践しています。参加者全員が体験する参加型の講座を通して、身体知の存在を肌で感じ、理解し、その感覚経験がより良き世界の構築にどのように活かせるのかを学ぶことになります。混迷する時代であることが、かえって本講座の存在意義となるのです。
<開講のねらい>
混迷するいま、人は何を根拠に生(いのち)を再考し、新たな秩序や社会構築の方向性を見出すのでしょうか。その基礎に「身体」を置いてみるのが本講座の特徴です。特に内なる「身体の自然」、一人称の気づきから出発する思考法を提案します。
<関連キーワード>
「身体知」「ソマティクス理論と実践」「ケアの身体」「東洋的(山伏)身体技法」「ソマティック禅」「Biodanza(ビオダンサ/生命のダンス)」「あなた自身のからだがテキストです」
<ディスカッションの頻度・割合等>
ディスカッション 頻度 :毎回
ディスカッション 割合 :三分の一(30分)程度
個人発表 :なし
チーム発表 :なし
ロールプレイング :なし
テーマに関する事前知識や部署経験の有無 :なくてもよい
※本講座は第1回、3回の講義を除き、基本的に円形で椅子に座って講義や実技、発表が随時入れ替わる形式です。
そのため常にワークを実践しながら、講師陣を含めた参加者同士の対話と発表が繰り返される予定です。
特に個人、チーム、ロールプレイング形式のいわゆる「発表」はありません。
予定講師陣
■鈴木 守 (上智大学名誉教授) 第1回担当予定
■長谷川 智(山伏、上智大学非常勤講師) 第2回担当予定
■内田 佳子(国際ビオダンサ連盟公認ファシリテーター) 第3回担当予定
■村川 治彦(関西大学教授) 第4回担当予定
■藤田 一照(曹洞宗僧侶) 第5回担当予定
■吉田 美和子(上智大学教授)第6回担当予定
*参考文献
『「知としての身体」を考える―上智式教育イノベーション・モデル―』鈴木守編・著 学研マーケティング(2014年)(ISBN:978-4-05-405970-2)(1,500円+税)