【講師】
田中 裕 上智大学名誉教授
専攻/宗教哲学・科学哲学
著書/逆説から実在へ (科学哲学・宗教哲学論考)
HPアドレス/https://www.facebook.com/yutaka.tanaka.1291
Eメールアドレス/cosmopolitan008@gmail.com
現在、統合学国際研究所(一般財団法人)理事、東西宗教交流学会会長、西田哲学会理事、日本ホワイトヘッド・プロセス学会会長
一昨年に上智大学哲学研究科が岩波書店と西田幾多郎哲学記念館と共催で「西田幾多郎没後70年記念シンポジウム」を開催し、私はパネリストと司会者を兼務しました。西田哲学に対する関心は21世紀になって海外でも飛躍的な高まりを見せ、その思索の射程は日本国内にとどまるものではありません。このシンポジウムの結果を踏まえて、私は、讀賣新聞からの依頼で「神なき時代への問題提起」と題して寄稿しましたが、今年のコミュニティーカレッジの春期公開講座では、その私の考えをさらに敷衍してお話し致します。西田哲学を考える場合、高等学校時代からの友人、鈴木大拙との交流を抜きに考えることは出来ません。二人とも日本文化の深き伝統を尊重しつつも、偏狭な国家主義の立場をとることなく、開かれた普遍的な世界で思索しました。そこで、今回の講座では、「西田幾多郎と鈴木大拙と共に考える」と題して、日本の哲学・思想の可能性を、皆さん考えたいと思っています。
【参考書】(必須ではないが、講読により理解が深まるもの)
『日本的霊性(完全版)』鈴木大拙著 角川ソフィア文庫(ISBN:978-4044076030)