講師 岩島 忠彦 上智大学名誉教授
専攻分野/組織神学
著作/『キリスト教についての21章』女子パウロ 『イエス・キリストの履歴』オリエンス宗教研究所等
二期にわたってカトリック教会論を扱います。今年度は、教会論の基本的な考え方から始まり、生前のイエスと教会の関係、復活と教会の発生との関係、初期キリスト教におけるエルサレム教会と異邦人教会との関係、役務職を始めとする教会の構造化、新約聖書内における教会の本質規定、ローマ帝国における教会発展の軌道、迫害下における教会生活の諸形態などを扱います。教会は本質的に神の働きによって成立・維持されており、他に類例を見ない人間集団です。全く神からのものでありながら、人間の自由によって展開してきたものです。この両者の関係を常に顧慮しながら、歴史的手法によってこの比類ない現実を解明したいと思います。なお、来年度はコンスタンチヌス帝の転機・中世・近代・第二バチカン公会議・その後の教会を扱う予定です。
※なお、テキスト『キリストの教会を問う』は必須
参考書『教会論』上・下 ハンス・キュンク著 ISBN:13-978-4400307603※参考書は必須ではないが講読により理解が深まる。