【2023年度春学期】
<講座内容>
日本人が一生のうちに癌と診断される確率は、2019年データに基づく計算では、男性65.5%、女性52.3%と言われています(国立がん研究センター情報サービス)。また、生涯で「がん」で死亡する確率は、男性26.2%、女性17.7%となっています(国立がん研究センター情報サービス)。がんはすっかり身近な病気となりました。その「がん」の治療の進歩は目覚ましく、不治の病から慢性疾患へ位置づけを変えてきています。自身が、あるいは家族ががんを抱えて生きることになった時に、どうしたら社会参加への障壁を低くすることができるでしょうか。家族の病気はどのように子どもに説明すれば良いでしょうか。子どもががんにかかった場合の教育も大きな問題です。近年では、成長期の子どもががんの治療を受けてその後の長い人生を生きる時、晩期合併症と言われる問題が生じることも明らかになってきました。この講義では、そのようながんの治療に取り組む大人や子どもとその家族の問題について、ご一緒に考えてみたいと思います。第一線のビジネスマンにとって、ご自身や家族や家庭を振り返り、正面から向き合う機会にもなることでしょう。またがんを抱えて一緒に生きる仲間たちが生きやすい社会について、これからご一緒に考えるきっかけとしていただければ幸いです。
*数字は全て国立がん研究センターがん情報サービスhttps://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/index.html
<開講のねらい>
がんサバイバーとして生きる人が多くなっている現在、がんサバイバーに対するさまざまな支援が行われるようになってきている。当事者や周囲の人がそのような支援やその背景にある困難を知ることを通して、さらにできることがないかを考えていくことにより、皆で共生可能な社会を築いていくことができればと考えている。
<関連キーワード>
「がん」「アピアランスケア」「がんサバイバー」「子育て中のがん患者と家族」「晩期合併症」「院内学級」「子どもの権利」「必ず発言」「共生社会の実現」「事前知識なくても受講OK」「毎回短いディスカッションあり」
<ディスカッションの頻度・割合等>
ディスカッション 頻度 :毎回
ディスカッション 割合 :三分の一(30分)以下
個人発表 :なし
チーム発表 :なし
ロールプレイング :講座期間中に1度はあり
テーマに関する事前知識や部署経験の有無 :なくてもよい
予定講師陣
■横山 恭子 (上智大学総合人間科学部心理学科 教授) 第1回担当予定
■桜井 なおみ(キャンサー・ソリューションズ株式会社 代表取締役社長) 第2回担当予定
■野澤 桂子 (目白大学 看護学部看護学科 教授) 第3回担当予定
■上別府 圭子 (国際医療福祉大学大学院 看護学分野 教授) 第4回担当予定
■副島 賢和 (昭和大学大学院 准教授) 第5回担当予定
■小林 真理子(聖心女子大学現代教養学部心理学科 教授) 第6回担当予定