【2023年度春学期】
現在でもグローバルに蔓延し多くの被害を出しているコロナ・ウィルスに代表されるように、19世紀以降、帝国や地域のボーダーを越えて移動し、ローカルの文化・社会・思想等に大きな影響を与える事象が多々存在しています。本講義では、近年歴史学の分野で注目されているグローバル・ヒストリーの視点を用いて、国境を越えて移動するモノ・ヒト・主義・思想などを対象とし、世界との「つながり」を過去に遡って明らかにしていきます。この歴史学的探求は、単に過去を理解することではなく、私たちが生きる現代との「つながり」を見いだすプロセスでもあります。今回は、ヨーロッパ、アフリカ、北米、アジア、太平洋地域などを舞台とし、それぞれの地域の専門家が移民、食、ジェンダー、衣食等のテーマを取り上げ、グローバルな視点から歴史をみていきます。そして、その視点を現代社会の課題にアプローチするにあたってどのように応用できるかについて、皆さんと一緒に考えていきたいと思っています。すべての講義はオンラインですが、7月28日(仮)には大学ツアーを兼ねて、対面での懇親会を予定しております(状況により変更・中止もございます)。
<開講のねらい>
歴史学とは私たちがどのような文脈から過去を紐解いていくかの作業であり、その作業を通じて多くの「物語」が構築されます。中学・高校時代の暗記中心の歴史から解放され、グローバルな視点からの歴史観を考えましょう。
<関連キーワード>
「歴史学」「グローバルとローカルな視点」「北米」「アジア」「アフリカ」「中東」「毎回グループ・ディスカッションあり」「事前知識がなくてもOK」
<ディスカッションの頻度・割合等>
ディスカッション 頻度 :毎回
ディスカッション 割合 :三分の一(30分)程度
個人発表 :なし
チーム発表 :毎回あり
ロールプレイング :なし
テーマに関する事前知識や部署経験の有無 :なくてもよい
予定講師陣
■飯島 真里子(上智大学教授)第1回担当予定
■小塩 和人(上智大学教授) 第2回担当予定
■岩崎 えり奈(上智大学教授)第3回担当予定
■石井 紀子(上智大学教授) 第4回担当予定
■杉浦 未樹(法政大学教授) 第5回担当予定
■佐々木 一惠(法政大学教授)第6回担当予定
*参考文献
『グローバル・ヒストリーズ―「ナショナル」を越えて』上智大学新書(ISBN:978-4-32-410405-7)(1,200円+税)