【2024年度春学期】
イスラーム(教)は個人の生活や社会生活だけでなく、政治にも関わることから、イスラーム諸国における「宗教と政治の関係」は近代的な、いわゆる政教分離主義が支配的な今日にあって、しばしば地域的、国際的に難しい問題を生じさせています。しかし、イスラーム諸国といっても、「宗教と政治の関係」は国によって異なり多様です。それは、建国のリーダーがいかなる「宗教と政治の関係」を構想したか、に大きく影響を受けているからです。本講座では、今日の国の基礎を築いた建国のリーダーたちの構想に着目し、その後の変化の実態を検討することによって、イスラーム諸国における「宗教と政治の関係」の多様性を明らかにするとともに、それが投げかける今日的な課題(地域内の宗教的共存問題や移民、出稼ぎなどの問題を含めて)を検討することを目的とします。対象とする国とリーダーは、トルコとケマル・アタテュルク、チュニジアとブルギバ、エジプトとナセル、インドネシアとスカルノ、イランとホメイニ、サウディアラビアとアブドゥルアジ−ズです。なお事前課題資料と課題が毎回、提示されます。
<開講のねらい>
本講座では、イスラーム問題を「宗教と政治」の関係から検討することにより、近代社会の特徴といわれる「政教分離」の理念がイスラーム諸国で多様な形で受容されている実態とその意味を考えることを目的とします。
<関連キーワード>
「毎回ディスカッションあり」、「毎回事前課題資料の配信と意見発表」、「宗教と政治」、「政教分離」、「イスラーム原理主義」、「イスラーム諸国」、「中東」
<ディスカッションの頻度・割合等>
ディスカッション 頻度 :毎回
ディスカッション 割合 :三分の一(30分)程度
個人発表 :なし
チーム発表 :なし
ロールプレイング :なし
テーマに関する事前知識や部署経験の有無:なくてもよい
予定講師陣
■粕谷 元(日本大学文理学部教授) 第1回担当予定
■私市 正年(上智大学名誉教授) 第2回担当予定
■長澤 榮治(東京大学名誉教授) 第3回担当予定
■野中 葉(慶応義塾大学総合政策学部准教授) 第4回担当予定
■桜井 啓子(早稻田大学国際教養学部教授) 第5回担当予定
■保坂 修司(日本エネルギー経済研究所中東研究センター長)第6回担当予定
*参考資料 別紙参照※上記「シラバスはこちら」をクリック(PDFファイルが開きます)