【2022年秋学期】
現在地球上には79億人が生きていますが、2050年の世界人口は90億人に達すると推計されています。他方、私たちの活動はこの一世紀で爆発的に成長し、今や地球環境を脅かすに至っています。このような人類を取り巻く状況は、「CO2を吸収し食糧を生み出す植物」と「食糧を消費しCO2を放出する人類」の活動のバランスで捉えると、理解が明瞭になるように思われます。
地球環境問題への取り組みというと、COP、京都議定書、パリ協定等の言葉を思い浮かべる方が多いと思います。様々なメディアを通して地球の今が語られ、新たな取り組みが紹介されています。環境問題への取り組みについても、今すぐに出来ることと、遠い将来を見据えて出来ること、様々な内容が同次元で語られています。しかし、実際の科学研究という視点から見たら何が見えてくるのでしょうか?
この講座では、食糧と環境という生命の維持存続に関するキーワードを中心に、各講演者がそれぞれの分野の今について概説します。遺伝子組換え植物がどのように作られるのか? そしてどのようなメリットやデメリットがあるのか? 植物を使った環境浄化とは? 何がどこまで出来ているのか、出来そうなのか? それぞれの立場で話をします。ニュースの裏にある事実を皆さんと共有したいと考えています。
<関連キーワード>
「食糧生産と安全」「GM作物」「バイオレメディエーション」「地球環境問題」「生態系サービス」「様々な事例紹介とディスカッション」
予定講師陣
■神澤 信行(上智大学理工学部教授) 第4回担当予定
■藤原 誠(上智大学理工学部教授) 第1回、第2回、第3回担当予定
■矢部 徹(国立環境研究所主任研究員) 第5回、第6回担当予定