【2022年度秋学期】
歴史が過去から現在に至る時間上にある現象だとすれば、私たちが生きている現在は、歴史の最前線に位置することになります。その長い歴史には、戦争があり、国家の形成・繁栄・滅亡があり、また科学技術や思想の発明・誕生もありました。それでは、私たちはいま、いかなる時代と社会に生きているのでしょうか。本講座では、今日の「時代」と「社会」の諸問題について、歴史の理論と文明論を軸として、具体例をとりあげながら考えていきます。まず、古代から中世を素材にして、歴史と文明の理論と、国家の生成・発展・滅亡の諸原因及び結果について検討します。つぎに、世界史とは何か、その問題点とは何かを考え、それに代わる新しい世界史の提示と、さらに最近のグローバル・ヒストリーという考え方をも考察します。続いて「文明の衝突論」と「文明の接近」という二つの異なる文明をめぐる議論が提起する問題について意見を交わします。最後に歴史の理論と文明論についてナチズムの歴史と「9・11事件」という具体的素材を通じて議論をしながら考えてみたいと思います。
<関連キーワード>
「原則、全員の発言」「事前の課題学習」「連帯意識」「マグリブ」「ベルベル人」「文明」「王権」「都市と田舎」「ローマ帝国」「古代地中海世界」「都市国家」「キリスト教」「東方密儀宗教」「世界史」「横の歴史」「歴史の進歩」「グローバル・ヒストリー」「文明の衝突」「宗派主義」「ファシズム」「全体主義」「政治と経済」「近代化」「民族共同体」「植民地主義」「戦争」「人種主義」「オリエンタリズム」「アラブの春」「人口とジェンダー」「チュニジア」「家族計画」「出生率」「家族」「自他一如」「壁を越える」「独裁者」「ヒトラー」「ナチズムの歴史観」「民族の優劣」「ビン・ラーディン」「イスラーム脅威論」「アルカイダ」「イスラーム国」「ターリバーン」「ジハード主義」
予定講師陣
■私市 正年(上智大学名誉教授) 第1回担当予定
■豊田 浩志(上智大学名誉教授) 第2回担当予定
■羽田 正(東京大学名誉教授) 第3回、第4回担当予定
■栗田 禎子(千葉大学教授) 第5回担当予定
■岩崎 えり奈(上智大学教授) 第6回担当予定
■井上 茂子(上智大学教授) 第7回担当予定
■保坂 修司(日本エネルギー経済研究所 中東研究センター長) 第8回担当予定
*参考資料 別紙参照※上記「シラバスはこちら」をクリック(PDFファイルが開きます)