【2021年度春学期】
昨年から世界中で甚大な被害を出しているコロナ・ウィルスに代表されるように、19世紀以降、帝国や国境を越えて移動し、ローカルの文化・社会・思想等に大きな影響を与える事象が多々存在しています。本講義では、近年歴史学の分野で注目されているグローバル・ヒストリーの視点を用いて、国境を越えて移動するモノ・人・思想などを対象とし、地域・世界の「つながり」を歴史的に遡って明らかにしていきます。また、この歴史学的探求は、単に過去を理解することではなく、私たちが生きる現代との「つながり」を見いだすプロセスでもあります。今回は、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、アジア、太平洋地域などを舞台とし、それぞれの地域の専門家が環境、移民、ジェンダー、衣食等のテーマを取り上げ、グローバルな視点から歴史を考察するとともに、その視点を現代社会の課題にアプローチするにあたってどのように応用できるかについても考えていきます。
予定講師陣
■小塩 和人(上智大学教授)
■岩崎 えり奈(上智大学教授)
■石井 紀子(上智大学教授)
■佐々木 一惠(法政大学教授)
■杉浦 未樹(法政大学教授)
■飯島 真里子(上智大学教授)
*参考文献
グローバル・ヒストリーズ―「ナショナル」を越えて 上智大学新書 1,200円+税 [ISBN:978-4-32-410405-7]