2019年11月、バチカン市国元首であり、カトリック教会の最高指導者としてしられるローマ法王フランシスコが来日しました。1983年ヨハネ・パウロ二世の来日以来39年ぶりの法王来日に、カトリック教会関係者ばかりでなく、日本政府や各界関係者の熱い視線が注がれました。なぜローマ法王はこれほどの注目を世界中から集めるのか。キリスト教の歴史2000年にわたって繰り広げられてきたローマ法王と社会の関係から現代人が学ぶことは計り知れなく大きいことと思います。法王が居住する世界最小国家バチカンは、歴史および文化のみならず、現在では法王外交とよばれる特別な方法で世界にかかわりをもっています。現代の国家においてバチカンほど世界の注目をあびる例は他にありません。その最小国家の実力の虚実、その影響力を、バチカンにかかわりの深い識者に語っていただき、日本人としての理解を深めたいと思います。昨今では、日本の諸企業がバチカンとの連携で国際的なプロジェクトを立ち上げており、ビジネス・チャンスとしてのバチカンにも期待がかかっています。「バチカンを知って、世界を知る。」将来ある日本の企業人として是非とも深めていただきたいテーマです。各回にバチカン関係の識者を講師に招く輪講形式でおこないます。
三つの柱 1.バチカンという歴史と現代 2.世界三大情報収集機関として 3.バチカンに蓄積された情報:バチカン博物館・図書館・文書館(Museum, Library, Archives)個別テーマとしてはバチカンの外交、バチカン法王庁の組織と歴史、バチカンと日本バチカンの現代的問題 など
予定講師陣
■菅原 裕二(法王庁立グレゴリアン大学教授)
■上野 景文(元駐バチカン全権大使)
■松本 佐保(名古屋市立大学教授)
■川村 信三(上智大学教授)