【コーディネーター・講師】
大橋 容一郎 上智大学文学部哲学科教授
専攻分野/ 西洋近現代哲学、近代日本哲学、認識論、カント・新カント学派の哲学
著作/ 岩波書店版『カント全集』他多数
【講師】
猿田 佐世 新外交イニシアティブ代表 弁護士(日本・米NY州)
長谷部恭男 早稲田大学教授
上野千鶴子 東京大学名誉教授 認定NPO法人ウィメンズアクションネットワーク(WAN)理事長
水島 朝穂 早稲田大学法学学術院教授
松尾 匡 立命館大学経済学部教授
中野 晃一 上智大学国際教養学部教授
アーサー・ビナード 詩人
島薗 進 上智大学大学院実践宗教学研究科教授 上智大学グリーフケア研究所所長
佐藤 学 学習院大学文学部特任教授 東京大学名誉教授
望月衣塑子 東京新聞記者
世界はいま、流動化、覇道化の時代に入ってしまったように見えます。欧米では、流入する難民に反発して極右勢力が伸長し、政治・経済・社会が流動化しています。アメリカファーストを唱えるトランプ政権は、イラン、ロシアなどに対し力による恫喝的な振る舞いを一段と強めており、殊に中国とは、覇権争いを象徴する関税紛争が長期化する様相を呈し、世界経済への影響が懸念されています。
こうした情勢の下、北東アジアでは米朝が牽制しあいながらも、朝鮮半島の非核化を模索する努力が続けられています。ところが政府自民党は、核兵器禁止条約に背を向けF35などの兵器を大量に買い込んでおり、憲法を改訂して国民の主権を弱め、米国と共に戦争ができる国にしようとしています。
華々しく喧伝されたアベノミクスも大企業と富裕層を潤しただけで、格差はますます拡大しており、一億総活躍社会もその“活躍”は国民一人一人の幸せを念頭においたものではありません。待機児童は減らず、保育や教育担当者の待遇改善も進みません。また、ブラックに満ちたパワハラ・セクハラ職場の改善も進んでいません。そもそも、国会議員や官僚の劣化が目をおおわんばかりです。
どうすれば人間の尊厳を回復し、人間らしく生きられる日本社会が実現できるのか?「今存在しているのとは別の在り方」はないのか?受講者のみなさまと共に考える機会としたいと思います。