【コーディネーター・講師】
石澤 良昭 上智大学アジア人材養成研究センター所長
専攻分野/東南アジア史
著作/『アンコール・ワットへの道』JTB,『アンコール王たちの物語』NHK出版、『東南アジア多文明世界の発見』講談社、『新・古代カンボジア史研究』風響社、『カンボジア 密林の五大遺跡』連合出版
【講師】
シリル・ヴェリヤト 上智大学名誉教授
ニム・ソティーヴン 上智大学研究員
三輪 悟 上智大学特任助教
久保 真紀子 日本学術振興会特別研究員PD
インド人がアンコール遺跡群を訪れると、開口一番「ここにはインド文化が生きている」という感想をもらします。やはり、「Greater India(偉大なインド文化)」がアンコール遺跡のあらゆるところで浸透、カンボジア化し、壁面浮彫りの中に垣間見ることができます。そこでは、インド的雰囲気が醸し出されております。これを専門用語では「インド化された国々(地域)」といいます。
インド文化がカンボジア化する現場を学術的に捉え、さらにその様式が変化し、深化し、そして新様式創出となるのですが、いろいろ点検して参ります。この講座では、どこまでインド文化の要素がアンコール遺跡に塗布されているが、カンボジア的文化・思想の改変と創意工夫が遺跡のどこに見られるのか、インド芸術と決別したカンボジアの7世紀の彫像を現場検証いたします。