【2023年度 第4回スペシャルトーク】
欧米を中心に発展してきた美術の歴史は、1990年代以降、非欧米圏を含む世界各地で発展したモダニズムへ注目が広がりました。文化横断的な比較研究も進み、伝統工芸や先住民文化にみる表現、女性や有色人種のアーティストによる実践など展覧会や美術館コレクションの多様化も進んでいます。本講演では現代アートとそのキュレーションを通して世界を学び、多様な歴史や社会、文化を理解することで、他者に対する想像力をいかに鍛えることができるのか、講師の実践を例に考えます。
<講演者>
片岡 真実 氏 (森美術館館長)
<ご経歴>
ニッセイ基礎研究所都市開発部、東京オペラシティアートギャラリー・チーフキュレーターを経て、2003年より森美術館、2020年より現職。2023年4月より国立アートリサーチセンター長を兼務。
ヘイワード・ギャラリー(ロンドン)インターナショナル・キュレーター(2007〜2009年)、第9回光州ビエンナーレ共同芸術監督(2012年)、第21回シドニー・ビエンナーレ芸術監督(2018年)、国際芸術祭「あいち2022」芸術監督(2022年)。CIMAM(国際美術館会議)では2014〜2022年に理事(2020〜2022年に会長)を歴任。
◆スペシャルトークとは
混迷を続ける社会のグローバル化に焦点を当て、グローバル経済の動向、国際関係の行方、
グローバルリスクなどの喫緊の課題を取り上げ、各分野の専門家や著名人に紐解いていただきます。