【講師】
小林 順治 上智大学名誉教授
専攻分野/ 経営組織論
Eメール/ junji-k@sophia.ac.jp
皆さんは、経営学を学んだことがありますか?安易にいわゆるビジネス書といわれるものを読んで経営学を学んだと思っていませんか?あるいは、企業に関する記事を読んで、経営に関する最新の理解を得たと思っていませんか?
それらとはまったくの別物の経営学の基礎を本格的に学んでみませんか!
経営学は20世紀に入ってから始まった比較的新しい科学分野です。そのルーツは、F.W.テイラーの「科学的管理法」とH.ファヨールの「管理原則論」に求めることができます。「科学的管理法」はその後、経営工学の分野へと発展しました。それに対し、「管理原則論」は、社会科学としての経営学へと発展してきました。これが、現在、経営学呼ばれている
今期の講座では、H.ファヨールの「管理原則論」からの発展プロセスを跡づけ、経営学の基礎がどのようにして形成されてきたのかを取り上げます。
何事も基礎があっての応用ですが、経営学と経営の実践との関係についてもそのことは言えるでしょう。最近では、経営学の基礎を学ぶことなく、応用としての経営の実践が行われています。経営学の基礎を学んだ上で経営の実践の現状を眺めてみると、経営学の分野でこれまでに蓄積されてきた基礎といかに乖離しているかが分かります。
なぜこのような事態が生じたのか?この疑問に答えたいと思います。