人間関係のむずかしさを考える
〜マイノリティ間の重なり・相克・共感〜

講座番号: 公開講座

< 講座概要 >
 さまざまな少数者(マイノリティ)の人権やいじめ被害を考えるとき、少数者はそれぞれが“別々に存在している”わけではないことがあります。ある人は、複数のマイノリティの立場を同時にもっていることがあります。そのため、問題がより複雑になります。ときにはマイノリティのグループ間でぶつかり合ってしまうこともあります。その一方で、あるマイノリティとしての経験をもつ人が、別のマイノリティの立場にある人を理解し、支えようとする姿も多く見られます。  この講座では、こうした「一人の中にあるさまざまな側面」や、「いくつものグループが重なり合う社会のあり方」について、紹介します。また、哲学者マイケル・ウォルツァーの「複合的平等」の考え方や、「インターセクション」といった視点も紹介しながら、一緒に考えていきます。とくに、たとえば「性的マイノリティであり、同時にムスリムでもある」ような、複数の立場の中で悩みを抱える人が、その困難をどう乗り越え、そしてグループ間の対立をどのように和らげうるのかについて、考えていきたいと思います。  最後に、近年身近になった「ネット上での出会いやコミュニティ」についても、どんな危険があり、それをどう乗り越えようとしているのか、実践例をもとにお話しします。
< 受講生へのメッセージ >
 自然環境が恵みをもたらす一方で脅威にもなりうるように、人間関係も救いにもなりますが、悩みのもとにもなります。「みんな同じ」「一人一人が、みんなちがって、みんないい」というようなメッセージの背景には、人をグループにカテゴリ分けしたり、並べて比べたりする世の中の営為に苦しむ現実があります。  いじめ対策の研究や、マイノリティの支援をするなかで、考えてきたことをお伝えし、いっしょに考えたいと思います。お伝えする視点や事例や実践が、ヒントになればと思います。
分野心理
期間2026/04/25(土)
曜日・時間土曜日 13:30〜15:00
回数1回
講座提供機関公益財団法人 東洋哲学研究所
会場学園都市センター
残席状況
お知らせ
備考場所:12階 第1セミナー室 定員56名
その他資料      
講座詳細詳細
【講座スケジュール】
日程時間講義内容
2026/04/25(土) 13:30〜15:00

【講師紹介】
戸田 有一
委嘱研究員 大阪教育大学教育学部教授。ロンドン大学客員研究員として P.K. スミス教授のもとで国際的ないじめ研究に関わり始め、ウィーン大学客員教授等として欧州の研究者との共同を拡げてきた。ライプツィヒ大学やデュイスブルク=エッセン大学にも招聘されて講義をした。 著書:Kasai, M., Toda, Y., & Russell, S. (Eds.) (2023). SOGI Minority and School Life in Asian Contexts: Beyond Bullying and Conflict Toward Inter-Minority Empathy. New York: Routledge.
料金区分受講料
一般 0円