|
< 講座概要 >
一般的に、江戸時代において学問と言えば「儒学」をイメージすることが多いと思われます。ただ、江戸時代全体を通してみると、科挙がない徳川社会においては、儒学を学ぶことが当時の人々にとって一般的なことではなかったことに気付かされます。しかし、江戸時代に儒学を学び、「実践」しようと試みていた者たちもおりました。それは道徳的な実践という意味だけではなく、具体的な「儒礼」の実践です。江戸時代には、江戸では仏教寺院に埋葬し、葬祭と言えば仏教という意識がありました(全国的には様々な埋葬形式がありましたが)。ただ、そのようななかで、儒葬の実践に挑戦しようと試みた儒者もおりました。ほかにも藩校では「釈奠(せきてん)」という孔子祭がおこなわれており、これもまた儒学実践のひとつと言えます。
さらに江戸後期になりますと、とりわけ武士教育の現場に儒学が活用されたことはよく知られるところかと思います。所謂「寛政異学の禁」で知られる昌平黌における朱子学重視の経緯を含め、江戸後期における「朱子学」という儒学の活用と人材教育における位置付けなども確認し、徳川社会において儒学を「実践」、もしくは「活用」しようと試みた人々について御案内できればと思います。
< 受講生へのメッセージ >
ちょっとしたことであっても、新たな学びを得られることは、生活を豊かなものにしてゆくことに繋がるのだろうと思っております。
もちろん、今回のお話は、思想史という、”王道”の歴史からは横道にそれた、ちいさなトピックかもしれません。ただ、現代の自分が見ている世界や考えとどう違うのか、逆に、どう自分の考えと繋がるのか、そのようなことを考える材料として活用してもらえると幸いです。
|