韓国児童文学の源流をたずねて
〜朝鮮の近代を歩く〜

講座番号: 04-15

< 講座概要 >
 韓国児童文学史において、現存する最古の童話集は、呉天錫(オ・チョンソク/오천석)『金の鈴(금방울)』(廣益書館、1921年8月15日刊行)です。その翌年、1922年7月7日には、方定煥(パン・ジョンファン/방정환)『愛の贈り物(사랑의 선물)』(開闢社)が刊行され、さらに1923年3月、同じく方定煥が児童雑誌『オリニ(어린이)』(開闢社)を創刊しました。これらをもって、本格的な韓国児童文学史の始まりと見なされています。  『金の鈴』には、アンデルセンの「マッチ売りの少女」「人魚姫」「旅の仲間」ほか、合計10編のいわゆる世界名作童話の翻案作品が掲載されました。方定煥『愛の贈り物』では、アミーチスのクオレ(「難破船」)、ペローのシンデレラ(「サンドリヨンのガラスの靴」)、オスカーワイルドの幸せの王子(「王子と燕」)などが掲載されています。つまり、韓国児童文学史における最初の童話集である呉天錫『金の鈴』(1921)も、方定煥『愛の贈り物』(1922)も、ともに外国童話の翻訳・翻案集だったのです。ここから始まった韓国児童文学の特質を考察します。
< 受講生へのメッセージ >
 私が初めて<韓国>に出会ったのは1988年、ソウルオリンピックの年です。ハングル文字を見たのも、韓国語の響きを聞いたのもこの時が初めてでした。そしてこの年、韓国人作家による初めての現代韓国絵本が誕生しました。それから30年以上が経過して、小さなノーベル賞とよばれる国際アンデルセン賞を受賞する絵本作家(スージー・リー、2022年受賞)が生まれ、ついにノーベル文学賞受賞作家(ハン・ガン、2024年受賞)も生まれた韓国。歴史的にも日本と関係の深い、隣人の暮らしと文化に興味は尽きません。
分野文学
期間2026/04/13(月)〜2026/05/11(月)
曜日・時間月曜日 10:20〜11:50
回数3回
講座提供機関東京純心大学
会場学園都市センター
残席状況
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備考受付終了
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講座詳細詳細
【講座スケジュール】
日程時間講義内容
2026/04/13(月) 10:20〜11:50
2026/04/27(月) 10:20〜11:50
2026/05/11(月) 10:20〜11:50

【講師紹介】
大竹 聖美
看護学部 看護学科 教授 韓国児童文学翻訳・研究。白百合女子大学大学院文学研究科児童文学専攻修士課程修了後、日韓文化交流基金訪韓研究員、大韓民国政府招聘留学生としてソウル・延世大学校大学院教育学部博士課程にて博士(教育学)学位取得。アジア児童文学日本センター理事、韓国児童文学学会国際理事、 韓国児童青少年文学学会国際理事、日本ペンクラブ・日本文藝家協会会員。韓国の優れた絵本の翻訳、講演等多数。 著書:【単著】『植民地朝鮮と児童文化』(社会評論社)/【共著】『絵本の絵を読む』(ミネルヴァ書房)、『絵本をひらく』(人文書院)、『10歳の質問箱』(小学館)、『いま、この研究がおもしろい』(岩波ジュニア新書)など。/【翻訳】『チェクポ』『トッケビとどんぐりムク』(ともに福音館書店)、『とらとほしがき』『ぼくって、ステキ?』(ともに光村教育図書)、『非武装地帯に春がくると』(童心社)、『わたしたちのケーキのわけかた』(偕成社)、『ゆきだま』(ほるぷ出版)など。
料金区分受講料
一般 2,500円
学生 1,200円