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< 講座概要 >
戦後日本において、マンガは質・量ともに大きく発展していきました。それゆえ、マンガはこれまで、社会的に批判されたり行政によって問題視されたりしてきましたし、またその一方で、社会的な称賛を浴びたり行政によって評価されたりもしてきました。マンガ作品の内容が、現実のイヴェントや政治的・社会的運動と深い関わりを持っていることもしばしばです。
本授業では、このような、マンガが社会に接触した事例を検討していきます。検討にあたっては、マンガが持っている表現上の特徴も念頭に置くことになるでしょう。まずは、文化が社会に接触していることを説明した上で(第1回)、マンガが問題視された歴史を紹介し(第2・3回)、その表現上の特徴を問い直す回を挟んで(第4回)、個別事例を見ていきます。こうした作業を通じて、文化と社会――「わたしたち」のようなミニマムなところから、国家のようなマクロなところまで――の関係を再考することがこの授業の目的です。
< 受講生へのメッセージ >
「マンガ研究」が大学でも扱うに足る学問領域として自立してから、もう30年近くになります。ふだんマンガを読んでいるだけでは気がつかないかもしれませんが、マンガはもちろんキャラクター表現自体も、社会と密接な関係を持っています。その関係をどう捉えるかという受け手の認識も、時代ごとに変化していきました。このようなマンガ研究の視点を体感してもらうことは、日々のマンガ経験を豊かにすることにも繋がっていくでしょう。
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