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< 講座概要 >
ココアやチョコレートの原料となるカカオは、紀元前2000年頃から、メソアメリカにおいては社会的、経済的、健康的な役割を担い、儀式の捧げものや万能薬、通貨として利用されるなど、生活の中になくてはならない貴重な存在でした。19世紀〜20世紀にかけて、ヨーロッパでは製造技術が発展し、カカオ製品は私たちの手に届く嗜好品となり、近年では、健康効果についても注目されるようになっています。本講座では、大航海時代にいたる背景とメソアメリカの文明について歴史的に解説します。そして、カカオの普及を通じて、ヨーロッパの文化が多様な文化の融合によって形成されてきたことを学びます。ヨーロッパによる植民地支配の影響や宗教との結びつきを踏まえて、考察していきましょう。
第1回 地中海から大西洋へ
―大航海時代の幕開け―
第2回 カカオノキとメソアメリカの歴史
―神々の食べ物―
第3回 カカオ、海を渡る
―ヨーロッパへの普及―
第4回 カカオ産業の近代化
―加工技術の発展―
第5回 カカオ製品の大衆化
―「量」から「質」へ―
< 受講生へのメッセージ >
みなさんの身近にあるココアやチョコレートの原料であるカカオを通じて、世界に拡がったヨーロッパの文化について学びます。このような嗜好品のルーツや歴史を理解することで、味覚だけでなく、少し違った視点から味わうことができるかもしれません。初心者でも理解できるように解説します。お気軽にご参加ください。
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