< 講座概要 >
日本国内で海外ルーツの人々を見かけることが増えてきました。そのような中で、日本語を母語としない人々への日本語教育は、以前と比べて身近な話題になっています。国内では地域の日本語教室、日本語学校、大学、小中高校、企業の中などで様々な日本語教育が展開されています。それでは、海外では、どのように日本語教育が行われているのでしょうか。アニメ・まんが、食などを通じて世界で日本への関心が高まるにしたがって、日本語を学ぶ人の数や目的、学び方も多岐にわたっています。
この講座では、日本語を外国語として見る見方について触れた後、海外の日本語教育の広がりを全体的に見ていきましょう。どのような人々がどんなところで学んでいるか、俯瞰的に見た後で、地域、学習者の属性による日本語教育について、映像や教材などに基づいて具体的な事例を見ていきます。なぜそのような教育が行われているのかを考える際、学習者の特性、国・地域の政策との関係、日本とその地域との関係などの観点から考えてみましょう。その際、世界の言語教育に大きな影響を与えているヨーロッパ言語共通参照枠(Common European Framework of Reference for Languages:CEFR)についても触れます。
主な内容:外国語としての日本語、数で見る日本語教育(学習者数・日本語教育機関数・日本語教師数)、属性で見る日本語教育(初等教育・中等教育・高等教育・学校教育以外)、日本語学習の目的、学習者ニーズに基づく教育、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)と「日本語教育の参照枠」、”日本語教育に関わる”とは。
< 受講生へのメッセージ >
講座を受講される方の中には、日本語教育について初めて知るという方、ボランティアで日本語支援に携わったことがある方、すでに教えたことがある方、などがいらっしゃるかもしれません。どのような方でも参加していただいてかまいません。この講座では、主に海外の日本語教育を扱いますが、現在の日本国内の日本語教育を世界との関係で見てみることで、受講されたみなさんが今後どのように日本語教育に関わっていくことができるかについても考える機会になると思います。
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