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< 講座概要 >
精神医学、臨床心理学の視点から、メンタルヘルスに関する課題について考えていきます。これまで、精神科臨床、学校での相談など、さまざまな問題に取り組んできましたが、そこでの問題は、とても個別的なもので、一つとして同じものではありません。それらは、個人の問題だけではなく、その人を取り巻く人たちや環境なども含めて考える必要もあります。例えば、「○○がストレスだ」ということも、人によってその意味合いは千差万別です。したがって、解決と言っても画一的なものがあるわけではありません。それぞれの人が感じているストレスというものを、その人の視点に立って把握することから始めることが近道かもしれません。また、そうした理解や解決への取り組みには、必ずしも正解があるわけではなく、試行錯誤もあるかもしれません。
これまでの経験を踏まえて、目に見える事象とその背後にある精神病理や心理、さらには周囲との関係性などとを結び付けながら、こうした問題への理解を深めるためにいくつかのポイントをお話ししたいと思います。
< 受講生へのメッセージ >
新たな知識を詰め込むというよりも、むしろ少し身軽になって帰れるようなお話をしたいと思います。つまり、「こんな風に考えてしんどくなっていたけど、そうではなくていいんだ」とか、「こうあるべきと思っていたけど、その必要はないんだ」などといった気づきが生まれることが目標です。それによって、問題をよりシンプルに捉えられるようになれば、この先の生活に少し役立つかもしれません。
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