創薬化学研究室(薬品化学教室)
〜ペプチドとくすり〜

講座番号: 公開講座

< 講座概要 >
 最近、「ペプチド」という言葉を健康食品などで耳にすることが増えましたね。そこで今回の講義では、「ペプチドと薬」にまつわる話をお届けしたいと思います。ペプチドとは、アミノ酸が繋がった分子のことです。一般的に、100個以下のアミノ酸が繋がったものをペプチド、それ以上になるとタンパク質と呼ばれます。この2つは似ているようで、実は役割に大きな違いがあります。ペプチドは、私たちの体内で情報伝達を担う重要な存在です。たとえば、ホルモンの多くはペプチドに分類されますし、中には感情をコントロールする役割を持つペプチドもあります。そのため、ペプチドは「薬」としても非常に注目されています。最近では、ペプチド由来の糖尿病治療薬が新たに登場し、医薬品業界を大いに賑わせています。また、ペプチドは自然界にも幅広く存在しています。その中には、毒として働くペプチドもあるんですよ。今回のいちょう塾の講義では、そんなペプチドの魅力や意外な一面について、さまざまな話題を交えながらお伝えしたいと思います。
< 受講生へのメッセージ >
 私たちの体を構成している有機分子、その中でも「ペプチド」に焦点を当てて一緒に学んでみませんか?  さらに、薬とペプチドがどのようにつながっているのか、一緒に考えてみましょう。また、主なテーマではありませんが、街中で見かける機能性食品に含まれるペプチドが本当に役に立つのか、といった話題についても、皆さんと議論できたら嬉しいです。そして、私が取り組んでいるペプチドに関する薬の研究についても、少しご紹介させていただければと思っています。
分野健康
期間2025/07/10(木)
曜日・時間木曜日 15:20〜16:50
回数1回
講座提供機関東京薬科大学
会場学園都市センター
残席状況
お知らせ
備考場所:12階 第1セミナー室 定員56名
その他資料      
講座詳細詳細
【講座スケジュール】
日程時間講義内容
2025/07/10(木) 15:20〜16:50

【講師紹介】
林 良雄
生命科学部 分子生命科学科(薬学部) 教授(特命教授) 長野県辰野町出身、1983年東京薬科大学卒、1985年京都大学大学院薬学研究科修士課程修了、1986年同博士課程中退、同年カルピス工業株式会社研究開発センター、1988年新日本製鐵株式会社先端技術研究所、1990年京都大学薬学博士、1999年京都薬科大学講師、2001年同助教授、2007年東京薬科大学薬学部薬品化学教室教授、2023年4月より同生命科学部創薬化学研究室教授、現在に至る。専門はペプチド化学・創薬化学・ケミカルバイオロジー。現在、特に難病治療薬をめざした中分子ペプチド創薬を展開中。平成21年度日本薬学会学術振興賞、令和6年度日本薬学会賞。現在、日本薬学会副会頭、日本薬学会医薬化学部会副部会長、日本化学連合副会長、日本ペプチド学会理事。 著書:現場で役に立つ臨床医薬品化学(化学同人)2021年(分担執筆)    ベーシック創薬化学(化学同人)2014年(分担執筆)    化学系薬学U 生体分子・医薬品の化学による理解(東京化学同人)2016年(分担執筆)    薬がわかる構造式集(廣川書店)2013年(分担執筆)
料金区分受講料
一般 0円