絵画から観るアジア及び日本の歴史
〜真の姿を再認識しましょう〜

講座番号: 04-67

< 講座概要 >
 絵画といえば美術館にある芸術作品を想像することでしょう。しかし、18世紀から19世紀後半にかけて西洋人からして見知らぬアジアを視覚化したのはイギリス陸・海軍の将校、絵心のある貿易商人によって描かれた作品でした。これらは軍事目的または領土拡大のための情報伝達資料といえ、ようするにイギリス東インド会社、軍、貿易拡大に必要な情報を伝達する目的で描かれた作品が中心でした。  本講義では、そうした絵画作品を検証しながらアジアおよび日本の当時の真の姿を再認識することを目的としています。写真術が進歩するまでは絵画によって見知らぬ地(アジア)を理解する貴重な作品群だと評価されるようになりました。  別の意味で日本の浮世絵は江戸時代から明治時代の情報伝達を目的とし、今でいうなら旅行ガイドブックとしての役割を担っていたとも解釈できます。浮世絵の場合は著名な浮世絵師の作品が多く残され「日本」を海外に発信しただけに留まらず、ヨーロッパの印象派画家を大いに刺激したことでも知られています。ここでは、欧米人画家、中国人画家、日本人絵師たちが発信したアジア・日本を通常とは異なる視線から検証し、今のアジアや日本と比較検証してみてください。
< 受講生へのメッセージ >
 1990年代から欧米では視覚化された資料(絵画、版画、スケッチ画)を歴史学に対する興味を向上するために取り入れ、その一方では美術史では歴史学を取り入れ、興味を向上するようにした。よって、非常に新しい研究分野である。本講義ではリラックスして絵画作品を堪能していただければ幸いです。
分野歴史
期間2025/04/24(木)〜2025/05/08(木)
曜日・時間木曜日 13:30〜15:00
回数3回
講座提供機関多摩大学
会場学園都市センター
残席状況
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備考受付終了
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講座詳細詳細
【講座スケジュール】
日程時間講義内容
2025/04/24(木) 13:30〜15:00
2025/05/01(木) 13:30〜15:00
2025/05/08(木) 13:30〜15:00

【講師紹介】
安田 震一
多摩大学 特任教授 1983年ラバーン大学卒業、1984年コロンビア大学大学院から北京大学国際政治研究科へ留学、1993年東京大学大学院地域文化研究科修士号。1995年香港大学アジア研究センター助理研究員。2001年吉備国際大学助教授後に教授。2006年東京大学大学院地域文化研究科博士号、2008年東京大学国際ジャーナリズム寄付講座特任講師、2011年多摩大学グローバルスタディーズ学部着任。学部長、多摩大学副学長を経て2023年より特任教授。 著書:『絵画に見る近代中国:西洋からの視線』2001年    Picturing Cathay: Maritime and Cultural Images of the China Trade, 2003年    「十八世紀〜十九世紀中国の秩序―装飾武術品からの考察」『東アジアの秩序を考える―歴史・経済・言語―』2017年    “Ukiyo-e Museum Opens in Fujisawa”, Arts of Asia, 2018年    「18〜19世紀中国絵画にみる権力の象徴―西洋的な視座から」『東アジアの弾圧・抑圧を考えるー19世紀から現代まで、日本・中国・台湾』2019年    「西洋人が残した江の島の記録とは」『神奈川からみる世界史』2021年など
料金区分受講料
一般 2,500円
学生 1,200円