< 講座概要 >
■授業の目的及び到達目標
言語表現のスタイルは、時、場所、相手によって変わります。また、それぞれの場合の「最適」なスタイルは、表現者の母語や背景とする文化によっても異なり、表現者と受け手の文化が異なることが誤解の原因となることもありえます。この授業の目的は、日本語の表現スタイルがどのように成り立っているのかを知ることにあります。表現スタイルを左右する要因を知ることによって、場面と文化を考慮した日本語を使用できるようになることを到達目標とします。
■授業計画
1 言語と社会
予習課題へのフィードバックも交えながら、社会言語学の視点から、言語とその言語が使用される文化・社会の結びつきについて検討します。
2 言語と文化
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A予習課題へのフィードバックも交えながら、言語相対性仮説の視点から言語と文化の関係について検討します。
3 言語の普遍性と固有性
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A予習課題へのフィードバックも交えながら、異なる文化における世界認知のあり方と言語のあり方の間の普遍性と固有性について検討します。
4 事態のとらえ方
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、事態のとらえ方がどのように言語表現に表れるのか検討します。
5 人称代名詞と呼称語
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、アイデンティティの視点から人称代名詞と呼称語の使用について検討します。
6 比喩表現
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、比喩表現について認知意味論の視点で検討します。
7 感覚形容詞
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、メタファーと共感覚の視点から感覚形容詞について検討します。
8 対人関係と表現
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、ラポール・マネジメントの視点から対人配慮の言語表現への表れ方について検討します。
9 メッセージの意味と意図
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、コンテクスト、会話の含みの観点からメッセージの意味と意図について検討します。
10 会話スタイル
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、予習課題へのフィードバックも交えながら、会話スタイルついて、検討します。
11 地域的位相
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A予習課題へのフィードバックも交えながら、地域方言の特性、言語政策や共通語とのかかわりの視点から、日本語の多様性について検討します。
12 社会的位相
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A予習課題へのフィードバックも交えながら、性差、世代差、メディアの視点から、日本語の多様性について検討します。
13 ことば遊び
@復習課題(前回テーマ)へのフィードバック解説 A日本語と外国語の事例をもとに、ことば遊びが成立する要件について、予習課題へのフィードバックも交えながら、言語面、文化面から検討します。
■教科書・参考書
教科書:次週の授業資料を配信します。
参考書:南雅彦『言語と文化』くろしお出版、東照二『社会言語学入門』研究社
< 受講生へのメッセージ >
学部・学科に関係なく、日本語や日本語教育に関心を持つ人、留学生との交流や異文化間コミュニケーションについて興味を持つ人は、気軽に研究室をたずねてください。
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