< 講座概要 >
今では子供向きの物語として知られる『ガリヴァー旅行記』は、18世紀に英国の聖職者兼諷刺作家であるジョナサン・スウィフトが書いた架空旅行記です。この物語の最終部を読みながら、本作と18世紀英国の馬との関連について考えてみようと思います。本作の最後で、語り手のガリヴァーは、理性の権化のような馬が支配する「フウィヌム国」にたどり着き、人格が崩壊してしまうほどの衝撃を受けます。この理性ある馬族は完全なる想像の産物なのでしょうか、それとも作者スウィフトがヒントにしたものがあるのでしょうか。講座では、当時の文献を紐解きながら、理性の権化フウィヌムの源泉を探ります。
< 受講生へのメッセージ >
『ガリヴァー旅行記』を読んだことがない方にもわかりやすく講義しますので、文学ではなく馬にご興味のあるという方もぜひお越しください。この際、講義前に読んでみようという方は、岩波文庫、新潮文庫で翻訳が出ていますので、とくに第4部を中心にお読みいただけるとよいと思います。
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