< 講座概要 >
皆さんご存じのように、たばこを吸うことにより生じる病気に関しては癌を筆頭にたくさんあります。とくに、肺の病気に関しては、そのたばこの煙などを直接吸い込んでいますのでたばこに伴う病気ができやすいことは理解できるのではないかと思います。最近は過熱たばこと呼ばれるものもあり、その長期間使用後の問題点はまだ出ておりませんが、その成分から推測するに肺に対してはいいとは思えないと結論付けられます。
今回は、そのたばこによる病気として、一つは肺癌、そして慢性閉塞影肺疾患(COPD)、そして間質性肺炎に関して話をしていくつもりです。これらは呼吸器内科医にとっての三大疾患であり、肺癌を除く後者2つの疾患は慢性疾患で、徐々に進行し、在宅酸素導入へと進む可能性のある疾患となります。これらに関して、わかりやすく成り立ちと治療に関して説明をする予定です。
< 受講生へのメッセージ >
喫煙率は、男性は15年程前に比べて低下してきています。しかし、女性の比率はそれほど低下していません。肺癌は、たばことの因果関係のあるものとないものに分けられ、実は因果関係のない肺癌が増えてきています。COPDは、たばこを吸っていたことに大きく、その病態は依存してきています。発症として自覚するのがご高齢になっていますので、早めの禁煙をすることが豊かな老後に繋がると思います。間質性肺炎は、発症年齢がCOPDに比べて若く、予後がよくない疾患が含まれます。現在は、進行を遅らせる治療薬もありますので早期治療介入が必要です。皆様の回りにも、呼吸器症状を訴える方がいたら、受診を進言してください。
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