< 講座概要 >
一昨年・昨年と、平安時代・鎌倉時代の絵巻を見てきました。教科書に載っている絵巻はこの辺りまでなのですが、絵巻製作ではまだまだ新しい題材、新しい工夫がでてきて、室町絵巻は今、注目の分野なのです。登場人物のセリフが発達して行って、ついには説明文なしにセリフだけで進行して行ってしまう、まるでマンガのような絵巻、おかしな妖怪たちの絵巻、地獄なんて怖くない、いろいろな神仏が救ってくれたり、ついにはみんなで地獄破りをしたりする絵巻まで。当時の人たちってこんなことを考えていたのかと、室町時代をのぞいてみませんか?
1回目 「福富草紙」 絵の中のセリフ
2回目 「百鬼夜行絵巻」 妖怪たちを描く
3回目 「朝比奈地獄破り」 地獄なんて怖くない
< 受講生へのメッセージ >
室町絵巻は、平安・鎌倉時代の絵巻ほどは知られていません。けれども今の私たちにずっと近く、ふと気がつけば今の感性のままで楽しんでしまうことができるのです。ひょっとしたら、絵巻に登場するあれやこれやが、今に続いているからかもしれません。室町の民衆世界を、一緒に面白がってみませんか?
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