< 講座概要 >
ロシアによるウクライナ侵攻、イスラエル・パレスチナ紛争の激化と、近年は大きな国際紛争が立て続けに起こり、我が国周辺でも北朝鮮・台湾・尖閣危機などの懸念が急速に高まっています。太平洋戦争敗戦以来、日本人は、日本人自身がひたすらに非暴力を貫けばそれで「平和」は守られ、それこそが唯一無二の「正義」なのだと考えてきました。しかし、そうしたある種牧歌的で単純な世界観は急速に後退しつつあります。この「危機の時代」において、我が国と世界の平和と正義を維持するために、我々はなにができるでしょうか?もちろん、これは途方もない難問であり、講師の能力が及ぶ範囲ではありません。本講義はその難問を考えるためのヒントを、我々の歴史経験と安全保障理論から探ってみようとするものです。
講義では「人はなぜ戦うのか?」という根源的な問いを皮切りに、「同盟・集団安全保障・勢力均衡・抑止・核戦略」といった基本的な安全保障概念・理論を、その歴史的実例と共に解説していきます。
< 受講生へのメッセージ >
本講義は初学者を対象としたものです。複雑な問題をなるべく噛み砕いて平易に説明し、中〜高校生程度の歴史知識・政治知識があれば理解できるようにしたいと思います。その分、高度な歴史解釈や安全保障議論を期待される方には物足りなく思われる点もあるかもしれません。予めご了承ください。
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