平田篤胤『勝五郎再生記聞』を読み解く
〜「生まれ変わり」で語られる神々の話〜

講座番号: 公開講座

< 講座概要 >
今からおよそ二百年前に日野市程久保と八王子市東中野を舞台に起こった勝五郎の生まれ変わりの物語は、現在でも多くの人の耳目を集めております。この勝五郎の生まれ変わりに大きな関心を抱き取材したのが、国学者である平田篤胤(1776年〜1843年)です。平田篤胤は『勝五郎再生記聞』としてその話をまとめました。「生まれ変わり」という現象は古今東西を問わず見られ、神秘的な出来事として現在でも人気を集めますが、平田篤胤が『勝五郎再生記聞』で論じたかった趣意は、「生まれ変わり」の有る無しではなく、生まれ変わりをしたとされる勝五郎の話のなかに、日本の神々が実在している証拠が見られるということです。今回の講座では篤胤の視点から勝五郎の生まれ変わりの物語を読み解きます。
< 受講生へのメッセージ >
「生まれ変わり」があるかどうかは私には分かりません。またこの講座は、そうした神秘的な関心を持つ方には面白くないと思います。重要なのは、なぜこの時期に生まれ変わりの物語が語られ、それが幕府や朝廷を含め、当時の人々に広く注目されたのかということ、また国学者の平田篤胤はなぜ生まれ変わりの物語にわざわざ注目し、一冊の著作にまで仕立てたのかということです。
分野八王子学
期間2019/06/22(土)
曜日・時間土曜日 13:30〜15:00
回数1回
講座提供機関中央大学
会場イベントホール
残席状況
お知らせ
備考
その他資料      
講座詳細詳細
【講座スケジュール】
日程時間講義内容
2019/06/22(土) 13:30〜15:00

【講師紹介】
大川 真
文学部 人文社会学科哲学専攻 准教授 1974年群馬県生まれ。東北大学文学部卒業。同大学院文学研究科修了。東北大学大学院文学研究科助教、吉野作造記念館館長を経て現在、中央大学文学部人文社会学科哲学専攻・准教授。博士(文学)。専門は日本思想史、文化史、精神史。主著に『近世王権論と「正名」の転回史』(御茶ノ水書房、2012年)など。
料金区分受講料
一般 0円